2000年 夏合宿 外伝

自転車道中記 〜行き編〜

執筆:げんき君  
§1 オープニング (私のチャリ伝説を読むにあたって・・・以下は覚書きなので多少は曖昧な ところがございます。ご了承を) 8月31日から日付が変わって9月1日。Nのオールナイトスーパーを聴き終え た私はいよいよ覚悟を決めた。台風の影響による雨がなかなか止まなかった。 これは電車かとも思った。事実、新宿から岩井まで一本で行ける特急が あるのだ・・・。しかし、公言した手前、後には引けなかった。 「迷うな!ためらうな!一歩もひくな!」 鬼平犯科帳の映画で平蔵(中村吉衛門)がそう叱咤激励していたのを 思い出した。

§2 出発 いよいよ荷物をしっかりと紐でくくりつけて出陣である。重い・・・ ママチャリのパンク対策として工具もある。万全な装備はえてして 冒険者を苦しめる。そんなことはどうでもいい・・・ とりあえず、ビールを飲んだ。飲酒運転である。最悪な野郎だ・・・

§3 超高速! 青梅街道〜靖国通り〜外堀通り〜晴海通りと着々に通過。 深夜は新宿以外永田町あたりは静かである。久々に皇居を抜けて 銀座を過ぎ、勝鬨橋にたどり着く。ここで写真とも思ったが、そのまま 通過。旅は長い。ここまではいつでも来れる。しかしながら、 ついに一枚も写真は撮らなかった。それは後ほど語るとしよう。

§4 千葉へ 葛西臨海公園着。まだまだ千葉までは遠い。にしても舞浜に似ているような 気がするのは気のせいだろうか。人は誰もいなかった。 当たり前である・・・深夜だ。 この辺から道路が起伏に富みだした。歩道が端なので車道の出口と一緒になり そのたびに運命を共にした。(笑)おかげで体力をかなり消耗。 さらに舞浜着。ここで国道から外れてディズニーランドへ。 とりあえず外観は拝んだ!旅をいそぐのみ。そのまま去るのは寂しいので 舞浜駅にて落書き「イケ」・・・

§5 船橋 このへんは海の香りがとてもする。とはいっても船橋自体はだいぶ内陸で あるが。ここはかの市井ちゃんの出身地。感慨を胸にペダルを踏んだ。 相変わらず重い。いったい何キロくらいあるんだろう?(距離も荷物も) このあたりからトラックの横暴が目に余るようになる。

§6 ぐわあ〜 千葉に着く。ちょい前あたりでゆっくんからメールが来る。少し空が 白んできた。幕張とマリンスタジアムを見物。あいかわらず人はいない。 岩井まではここからすぐだろうと思った。地図? そんなものは持ってこない。この電波少年チックなところがイイのだ。 しかし道路標識が全てを狂わせた・・・ 木更津43Km(うろ覚え)!!! 館山すら出ていない!なんてこったい。さらにここからは強風による 向かい風。台風の影響?海風?国道16号線はボツだ。 歩道が無くなった・・・ でかい工場とかがあった。助けを求めたかった・・・(笑)

§7 限界 アクアラインと交差していたので仕方なく陸橋をぐるぐる回る。 こんなことが何度あったことか・・・。今ごろみんなは起きたくらいか と想像しつつひたすらチャリをすすめる。なにげない所に花束と線香が・・・ やめてよ〜(泣) いったいいつになったら着くのか。風は止まるのか・・・ このあたりが一番辛かった。畑以外なにもないのである。 気分的には「砂漠の行進」といったところか・・・

§8 木更津 なんとか着くも、ここからまだまだ距離があることを知り愕然とした。 山道が増え、トンネルを越える。狭い道路で独りチャリ。あおられる あおられる・・・。かなり怖かった。 もう先に進むこと以外何も考えられなくなった。こんな極限状態は高校の 合宿以来だ・・・。こんな状態で写真を撮る気力がある筈もなかった。 なにより日が昇って気温が上昇し始めているさなかなので、水分補給に 気を配る。 トンネルから謎の声が聞こえたような気がして鳥肌がたった。

§9 金谷 このあたりからゆっくんより頻繁にメールが届く。レスは欠かさないように しているのが信条なので走りながら書く。何度もトラックにあおられた。 もうトラックは嫌いだ! 金谷港に着く。ここで休息。マックスコーヒーを飲む。疲れた体には とてもよく効く。千葉限定らしいのでお土産には最適!(安上がりだし) 港だけあって、漁船がけっこう出てるみたいだ。内房総だから獲物は そこそこイイはず。銚子がベストかもしれないがあそこは離岸流があるので 怖い。三角波も起こりやすいところだ。

§10 復活!!!!!!! 鋸山をチラっとみて先に進む。うーん、登ってみたい気もする。 来年は登るかな? しかし、岩井に行くことが目的である。 保田に着く。見た瞬間に体からオーラが湧き出て、疲れが一瞬にして とれた気がした。なにしろ保田である。(笑) 読み方は「ほた」・・・悲しかった。 ここからあの超高速が蘇り始めた!実際、岩井まであっというまに着いた 流石は娘。パワー恐るべしというところか。

§11 本来の目的からかけ離れる。 保田にてゆっくんが久里浜についたというメールを貰う。 うーん、独りローレシアの王子を気取っていたので、かなりワクワクした。 むこうはどういうドラマがあったのだろう・・・ 岩井に着くも、集合時間よりかなり早く到着。 しかもしんどうの場所は知らない。そう、金魚の糞作戦だったのだ。 この作戦は、かつて浪人時代に多用していた。会場までそれらしき 人にくっつくのである。大半は受験生なのでもんだいなく現地まで 着くというあんばい。 んー、まだ時間がある。よし!!! こうして、館山を通過し、洲崎とゆー西南端まで行った。 もう頭はイってた。最高の気分で集合時間に遅れた。 完全にバグりだした。午前0時から今まで14時間以上激走した。

§12 エンディング そこには疲労感があった。しかし、みんなからすればこれから 合宿が始まるのである。私にはこの合宿が終わったように思えた。 おかげで夜にトンネルに行った際、足が限界で途中で帰った。 そしてお願いモーニングを見ながら幸せそうに逝っていたと後の 人は言う・・・(爆)  


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